学会組織

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理事長ご挨拶

このたび,2026年度総会において理事長の職を拝命致しました。それを機に,日本選挙学会のこれまでの歩みを改めて確認しました。本学会は1981年に設立され,既に45年もの歴史がありますが,歴代の理事長をはじめ,理事会構成員が「錚々たる」顔ぶれであるだけでなく,これまでの研究大会のプログラムと学会誌には,長きにわたり我が国における先端的な社会科学の学会であり続けてきたことが記録されていました。

日本選挙学会会則の第13条で「理事長は, 本会を代表する」と規定されています。果たして,私が代表として適任なのかと今でも自問自答しておりますが,そのような暇があれば,少しでも学会運営に時間とエネルギーを割くことが先だと自分に言い聞かせ,各種の業務に向き合っております。皆様のご理解とご協力を賜りながら,これまで以上に本学会の目的である「選挙及びそれに関連する研究並びにその研究者相互の協力を促進し, あわせて外国の学会との連絡及び協力を図る」ために務めて参る所存です。

2026年度総会の席上では,次の三点を皆様に申し上げました。

まず,前田幸男前理事長のもとで進められた事業をさらに推進し,定着させることが今期の大きなミッションの一つであると認識しております。今年6月に台湾政治学会と本学会との間でMOUが締結されたのを受け,新たに国際交流委員会を設置し,継続的な国際交流が実現するように準備しております。また,中長期的な展望に立って会員数の増減についての見通しや,諸事業の展開についての財政状況を検討するために,事務局とは別に新たに財務委員会を設けることにしました。事務局は日常的な学会運営にかかわる業務に専念し,財務委員会には客観的な立場からエビデンスにもとづいて学会運営にかかわる提案をいただくことを想定しています。

次に申し上げるのは,ここ数年間にわたり政治学系の学会が定期的に連絡会議を実施していることをふまえ,他学会との連携も視野に入れて参りたいという点です。ご承知の通り,2026年度の総会・研究大会は日本比較政治学会と同日・同会場での開催でしたが,共通論題と懇親会は合同で実施しました。共通論題では「『民主主義の後退』に立ち向かう」というテーマをとり上げ,両方の学会から二名ずつの報告者が登壇し,双方の学会ならでは報告がなされました。二つの学会が同じテーマを取り扱いながらも,日本選挙学会の共通論題ではみえてこない視点が日本比較政治学会側の報告から示されましたし,相手側にとっても同様に,普段とは異なる視点に触れる機会になったようです。共通論題以外も,いずれか一方の会員であれば,両方の学会のセッションに参加することができたため,これまでとは異なる知的交流が実現しました。このような経験を単発のこととして歴史の彼方に追いやってしまうことなく,今後に生かしていければと考えております。

最後に申し上げる点は,学会設立50周年がみえてきた現時点において,本学会の未来をどのように考えるのかということにかかわります。私の本学会入会は1988年のことでしたが,当時はまだ設立時に中心的な役割を担った先生方が現役で活躍されており,現在と比べるとはるかに会員数も少なく,現在ほど若い会員もみられず,今とは全く違う雰囲気でした。その後の本学会の発展ぶりについて今さら説明するまでもないと思います。それだからこそ,本学会の未来をどのように考えるのかという問いかけを忘れてはならないと思います。この先ますます尖っていくのがいいのか,それとも現状維持のままでいいのかなど,いろいろな考え方があろうかと思います。

学会は,すべての会員のために存在しており,お一人おひとりのご理解とご協力とがあってこそ成り立つものです。会員各位におかれては,この機会に自分事としてぜひ学会の未来に思いを巡らせていただき,さまざまなアイデアを私どもにお寄せいただければと存じます。そのためにも,日本選挙学会が皆様の研究活動において常に身近な存在であり続けることを願ってやみません。

日本選挙学会理事長
岩崎 正洋
2026年7月27日


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